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おかみのたより二十四節気 大雪


● 二十四節気「大雪」:冬の深まりと日本文化の魅力 ●


冬の深まりを感じる季節、「大雪(たいせつ)」がやってきました。これは二十四節気の一つで、12月7日頃から始まり、約15日間続きます。名前の通り、雪が本格的に降り始め、寒さが一層厳しくなる時期を意味します。「小雪」と「冬至」の間に位置するこの節気は、古くから日本の暮らしや風習と深く結びついています。今回は「大雪」にまつわる日本の文化や自然の魅力を探ってみましょう。


◆ 大雪の特徴とは?

「大雪」とは、暦の上で「雪が降り積もり、いよいよ冬本番となる時期」とされています。実際には、日本全国で一律に大雪が降るわけではありませんが、北日本や山間部では雪景色が広がり、寒波の影響を感じやすくなる時期です。

この頃、木々の葉はすっかり落ち、庭先では柚子や南天の赤い実が冬の訪れを告げます。また、空気が澄みわたり、遠くの山々や星空が一段と美しく見えるのもこの時期ならではの楽しみです。


◆ 大雪の頃の日本の風習

・冬支度
この時期、多くの家庭で冬支度が本格化します。こたつを出したり、厚手の布団を用意したり、地域によっては雪囲いの作業が行われます。また、冬の保存食作りが活発になるのもこの頃。特に東北地方では、干し柿や漬物が大活躍です。
・鰤(ぶり)の季節到来
日本海側では「寒ブリ」が旬を迎えます。この脂がのったブリは、お刺身や照り焼きで楽しむだけでなく、地域によっては豪華なブリ大根として食卓に並びます。大雪の季節には、家族が暖かい部屋で囲む食事が一段と嬉しく感じられますね。
・冬の茶道
茶の湯の世界では、大雪の頃、特に趣深い風景が楽しまれます。掛け軸や茶碗の意匠に雪景色や冬らしいモチーフが用いられることが多く、炭の香りとともに静寂の中で過ごす時間が、寒い冬に心を温めてくれます。


◆ 大雪の楽しみ方

寒さが厳しい「大雪」ですが、実は楽しみ方もいろいろあります。

・冬の星空観察
冷たい空気の中で見る星空は、格別の美しさがあります。特にオリオン座や冬の大三角形は、この時期の夜空のハイライトです。温かい飲み物を持って出かけてみてはいかがでしょう?
・温泉旅行
冷えた体を芯から温める温泉も、大雪の頃にぴったりの楽しみです。雪見露天風呂で、冬の自然の美しさを堪能しながら心も体もリラックスできます。
・雪景色の写真撮影
雪が降る地域では、白銀の世界をカメラに収める絶好の機会です。雪の積もった田んぼや神社仏閣の風景は、まるで絵画のような美しさ。

◆ おわりに

「大雪」は、ただ寒いだけでなく、日本の四季の美しさと暮らしの知恵を感じられる季節です。雪景色や旬の味覚、伝統的な行事を楽しみながら、この冬を味わい尽くしてみてはいかがでしょうか?

この記事を読んで、「大雪」という節気に少しでも親しみを感じていただけたら幸いです。

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